物質を構成する素粒子にはクォークとレプトンが存在する。これらの粒子はディラック粒子と呼ばれ、それぞれの粒子には質量と寿命は同じだが、電荷などが反対の反粒子が存在する。本研究で対象とした右巻きニュートリノは、粒子と反粒子が同一のマヨラナ粒子であり、これまでに実験的にその存在が確認されておらず、その探索に向けて様々な研究が進められている。本課題では、この自然界に存在する物質の根本的な性質に対する問いに答えるために、研究を進めた。特に、素粒子ニュートリノの質量獲得機構を説明する新しいマヨラナ粒子の実験的な探索に対して、重要な提言を行なった。理論研究ではあるが、実験分野にも大きな貢献を果たした。
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