研究課題
基盤研究(B)
独自に開発したガイガーアバランシェフォトダイオードアレイを用いた、可視光子計数法による高速撮像システムを開発した。16画素センサの信号をFPGAで処理して、100 nsの時間分解能で光子到来時刻を付与するシステムを構築した。また64画素の素子も新たに開発し、視野が大きくなり効率的な観測が実現した。これらのシステムを広島大学かなた望遠鏡に搭載し、電波望遠鏡と連携してかにパルサーを観測した。合わせて、可視光突発現象に対する観測性能を評価するための測光実験を行い、従来にない高速撮像性能を実証した。
高エネルギー宇宙物理学
半導体センサを用いた、貸天体観測用の超高速撮像カメラ技術が確立した。信号処理系の小型化によって移植性が向上したため、搭載できる望遠鏡の候補が広がり、今後の活用が期待される。これまで実現できなかった、ミリ秒以下の時間分解能を実現できたため、ごく短時間の高度変動を引き起こす、局所的な天体環境の変動にたいするプローブを得た。また、電波望遠鏡と光学望遠鏡との連携した観測ネットワークの基盤を形成できた。