現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究では今も様々な実験結果が得られており、研究展開の観点から当初予想したよりも進捗が大きい。本研究ではMn(Bi,Sb)2Te4という真性自己形成強磁性トポロジカル絶縁体薄膜を開発し、それを用いたMn(Bi,Sb)2Te4/トポロジカル絶縁体(Bi,Sb)2Te3/Mn(Bi,Sb)2Te4というヘテロ構造を設計・作製し、さらにBiとSbの組成比の精密調整によってそれにおけるフェルミ準位の調整に成功した。さらに上記ヘテロ構造の(Bi,Sb)2Te3スペーサーの膜厚を制御することで、この系で世界で初めてのスキルミオンの観測に漕ぎつけることができた。このスキルミオンは従来報告されていたよりも1/10程度の磁場で生成することが可能で、将来的に書き換え容易な磁気メモリなどへの展開が考えられる。これらの成果はNano Letters誌において発表しプレスリリースも行った。この内容は論文誌の他に各種国内・国際会議での招待講演でも広く発表している。
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