研究課題/領域番号 |
20H03227
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岩楯 好昭 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40298170)
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研究分担者 |
櫻井 建成 武蔵野大学, 工学部, 教授 (60353322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 細胞遊走 |
研究成果の概要 |
接着性の細胞は自身が接着している足場の硬さを感知する(rigidity sensing)。代表者らは過去、速いタイプのアメーバが足場の柔らかい方向へ向かう新規の rigidity sensing を発見した。本研究の目的は、この分子メカニズムの解明であり、FアクチンへのミオシンIIの親和性の変化に着目した。本研究において、ミオシンIIを欠損させた細胞性粘菌アメーバはrigidity sensingを示さず、 野生型の細胞の非走化性の運動時の細胞の振る舞いに違いがあること、GFP ミオシンIIは細胞の後端に局在するだけではなく細胞前端にも一時的に集積すること等が明らかになった。
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自由記述の分野 |
生物物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞のアメーバ運動は、これまで主に、誘引物質に向かう走化性という見地から研究されてきた。走化性は、誘引物質が遠く離れると細胞が感知できない。 一方、足場には必ず硬さが存在するため、rigidity sensing は常に機能している。rigidity sensingに基づき細胞の移動は、より根源的な移動のメカニズムと言える。医療応用の観点で、本研究の成果はがん細胞や傷修復を担う表皮細胞、好中球など免疫細胞などに対する薬剤を使わない非 侵襲な新規の移動制御技術につながり、がんや創傷の新規治療法研究への発展が期待できる。
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