研究成果の概要 |
ゲノム中の全遺伝子の機能を明らかにすることは、現代生物学における大目標の一つである。遺伝子機能を知る上で最も有用な手掛かりとなるのは、機能欠損変異体の表現型である。従って、全ての遺伝子について変異体を作成し、その表現型を記載することが、ゲノムを完全理解するための必要不可欠である。本研究では、ショウジョウバエ全14,000遺伝子のうち、約2,500について機能欠損型変異体(ノックアウト変異体)を作成した。その内、生存に必須な遺伝子は25%程度であった。非必須遺伝子の変異体の中には、代謝や行動といった高次機能の異常を示すものが多くあり、今後の詳細な解析のための基盤となる情報を得ることができた。
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