研究課題/領域番号 |
20H03654
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所) |
研究代表者 |
柳原 格 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), 免疫部門, 部長 (60314415)
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研究分担者 |
西海 史子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), 免疫部門, 流動研究員 (60599596)
呉 恒寧 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), 免疫部門, 研究技術員 (80648139)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ウレアプラズマ / 生殖細胞 / 不妊 |
研究成果の概要 |
不妊症は、生殖年齢カップルの15%程度に及ぶ。マウス精子にマイコプラズマ科ウレアプラズマ細菌を感染させたところ、菌量依存的に運動性を阻害した。また、感染マウス精子を用いた体外受精によってマウス受精卵内にウレアプラズマが侵入し、その後の発生を阻害した。さて、酵母のスクリーニングで液胞輸送を障害した新規のウレアプラズマ膜障害性分子を同定した。ウレアプラズマ空胞化因子(UpVF)と名付けた本因子は、子宮頸がん細胞におけるERストレスを回避させ癌のエンハンサーとして働いていた。また、超低出生体重児における長期的な呼吸器予後と、ウレアプラズマの胎内感染が関連することを疫学的に証明した。
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自由記述の分野 |
周産期感染症
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はこれまで、ウレアプラズマが胎盤における羊膜絨毛膜炎を引き起こし、感染性流早産の最大の起因微生物であることを明らかにした。マウス精子の運動性を菌量依存的に低下させるところや、感染精子を用いたIVFで受精卵の発生が阻害されることを明らかにし、不妊症との関連を科学的に証明することができた。また、後方視的な解析で、胎内ウレアプラズマ感染が早産児の長期的な児の呼吸器予後(小気道閉塞)に関わっていることを世界で初めて明らかにした。超低出生体重児においては、長期的な呼吸器のフォローが必要である。
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