本研究成果と申請者が過去に樹立したカニクイザルcART治療モデルとにより、現実のcART治療下の患者に似た動態を示すカニクイザルモデルにてアジュバント最適型新規免疫療法を実際に検証できる準備が整った点は、HIV根治の可能性を見出す上で大きな一歩であると考えている。また、感染症のみならずがん免疫療法の分野でも注目されているSTINGリガンドのin vivoの安全性・有効性についての詳細な免疫学的プロファイルは、世界的に見ても稀有であり、特に投与前パラメーターから効果の一部が予測できる可能性が示唆された点は、創薬における非臨床のみならず臨床試験にも応用できる可能性があり、学術的意義も大きい。
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