研究課題/領域番号 |
20H04029
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
石田 実知子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 准教授 (10776008)
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研究分担者 |
國方 弘子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (60336906)
片岡 浩巳 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (80398049)
中原 貴子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (30462047)
山形 真由美 山陽学園大学, 看護学部, 講師 (90781518)
江口 実希 神戸常盤大学, 保健科学部, 講師 (40631718)
大井 悠成 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 助教 (10882475)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 自傷 / 予防教育 / 高校生 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「高校生の認知行動療法によるレジリエンスを高める感情統制教育プログラムの開発と検証(基盤研究C17K12579)」の研究計画を本研究計画に取り込んだ研究である。そのため、感情統制教育プログラムの効果検証を実施した。 高校生2年生を対象に,自他への暴力行動予防をねらいとし,ストレスマネジメント教育の介入効果を検討することを目的とした.プログラムは,認知行動療法をベースとし,2週間毎に1回45分,計3回の介入授業を実施した.プログラムの効果を検討するため,プログラムの実施前後および終了1か月後に,プログラムの理解度,対人ストレス認知,怒りの対処行動の内,援護要請と暴力について質問紙調査を実施した.その結果,プログラムの理解については介入前後で理解度が上昇し,効果の維持が認められた.対人ストレス認知では,事後ではストレス認知得点が低減していることが示されたが,効果の維持は認められなかった.また,暴力の介入効果は認められず,一方で援護要請は,1か月後のみ得点が増加していることが示された.今後,対象者の人数やフォローアップ授業を設定するなど,般化を視野に入れた行動レベルでの変容に向け,プログラムの安定的な効果を高めていくことが課題である. また、本研究課題である自傷リスク質問票の開発においては、自傷行為者に特徴的な傾向について申請者らが実施した先行研究、国内外の文献検討を踏まえ、質問票(素案)を作成した。今後質問票を用いた調査および開発を行うことを目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は新型コロナウイルスの感染拡大により、研究協力機関の都合により、調査のため必要不可欠な協議が困難となり、計画していた質問票を用いた調査の実施・検証に至らなかった。次年度の進捗に関し予測がつかない状況であるため、研究計画の再検討が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、高校生を対象とした自傷リスク質問票の開発を踏まえた自傷予防レジリエンス促進プログラムを構築することを目的とした研究である。 次年度は、COVID-19感染拡大状況を踏まえながら、事前準備を行い、高校1年生から3年生を対象に調査を実施し、データ収集を行い、自傷リスク質問票の開発を行う予定である。また、自傷予防レジリエンス促進プログラム開発において、効果検証に主観的指標とともに客観的指標として生理学的指標である唾液を用いる予定であったが、取扱いに関し注意が必要であることから、調査項目を含めた研究内容を再検討し、研究計画を検討する。
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