研究課題/領域番号 |
20H04060
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
白銀 暁 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究室長 (90404764)
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研究分担者 |
高嶋 淳 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 福祉機器開発部, 研究員 (90711284)
外山 滋 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害工学研究部, 研究室長 (50360681)
星野 元訓 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 学院(研究所併任), 義肢装具士 (30425657)
亀ヶ谷 忠彦 東京家政大学, 健康科学部, 准教授 (90455949)
田中 敏明 東京大学, 高齢社会総合研究機構, 特任教授 (40248670)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | シーティング / 車椅子 / 電動車椅子 / 褥瘡予防 / 社会参加 |
研究実績の概要 |
電動車椅子等の座席型モビリティ機器を使用する重度肢体不自由者において、食事や排泄の介護の必要性は当然のことながら、長時間座位による褥瘡発生リスクは社会参加を阻む最重要課題の一つである。そのリスク管理に関する研究は数多く行われているが、多くは活動度が高く自ら除圧動作を行うことができる者を対象とするか、介助者を必須とするか、あるいは安静時臥位などの特定状況下に限定されていた。そこで本研究は、起床から就寝までの終日に渡り保持可能な安全な座位環境を実現するための自動シーティング技術の開発を目的とした。今年度は、自動シーティングに必要な技術について、大きく以下の3つに分けて開発を進めた。[1]シーティング技術の開発、[2]モニタリング技術の開発、[3]座席制御技術の開発。[1]では、座位作業姿勢を可能な限り保持したまま褥瘡リスクを低減させる方法の構築に向けて、文献調査等により目標となる背座角とその範囲を抽出した。[2]では、厚さ1㎜を切る薄型せん断力センサを用いて、臀部等の8部位を同時計測が可能なものを製作した。[3]では、センサ側と仕様について協議を進めるとともに、車椅子側の角度のセンシング方法の検討を行った。また、電動車椅子および人体ダミーを購入し、開発技術の確認作業に向けた準備を進めたことにより、次年度の課題にもスムーズに取り掛かれるものと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルスの影響により対面会議・学会参加などが著しく制限される問題はあったが、今年度に予定した内容は各研究者において個別に進めることが可能な部分が多かったことから、全体としておおむね順調に進展したものと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
それぞれで開発を進めてきた各技術に関して、確認および改良を行いながら、購入した電動車椅子を中心にシステムを組み上げていく。その後、人体ダミーを用いたテストを繰り返し行って、さらなる確認を進める。最終年度にはヒト対象試験を予定していたが、新型コロナウィルスの影響が長期化する可能性も考慮し、よりヒトに近い構造を有するダミーでの試験も想定した情報収集を並行して進める。
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