生体外で脳神経組織を再構成する生体模倣システムの研究が創薬や病理研究のために世界中で盛んに進められている中で、一細胞レベルの高解像度で神経回路を構築しようと試みている研究者は10名にも満たない。本研究ではその中でも特異な、1細胞ずつを個別に形態制御しながら培養中に位置を変えることを可能にする「単一神経細胞プレート」の開発を行っており、一細胞レベルで複数個の細胞からなる神経回路を構築可能な現時点で唯一の技術と言える。神経回路がどのように情報処理を行っているか一細胞レベルの高精度で計測・解析できるようになることで、医療のみならずAI・知的情報処理の分野においても新知見の発見に繋がると期待できる。
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