研究課題/領域番号 |
20H04406
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鬼丸 武士 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (80402824)
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研究分担者 |
岡田 友和 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (10727788)
吉田 信 南山大学, 国際教養学部, 教授 (60314457)
鈴木 英明 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 准教授 (80626317)
堀内 隆行 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (90568346)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | サーベランス / 予防 / 治安秩序維持 / 公衆衛生 / 植民地統治 / 警察 / 政治運動 / 感染症 |
研究成果の概要 |
本研究は19世紀末から20世紀初頭のアジア、アフリカ地域の植民地において、治安秩序維持と公衆衛生上の脅威に対する監視がどのようにおこなわれていたのかを明らかにすることを目的に研究を実施した。得られた成果としては、監視をおこなう上で重要な前提となる情報収集活動を担った警察や軍、植民地国家の医療・公衆衛生担当部局が、指紋や写真、人口動態統計(vital statistics)などの技術を活用して情報の収集と整理、活用をおこなおうとしていたこと、治安秩序維持に関する情報の収集については検閲が大きな役割を果たしていたこと、そして移動するヒトに対する監視と情報収集が非常に難しかったことなどである。
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自由記述の分野 |
地域研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の意義としては、まずこれまで十分に明らかにされてこなかった植民地国家による監視活動の実態を、警察だけではなく関連する様々な組織による情報収集活動との関連の中で明らかにしたことである。次に、情報の収集に様々な技術が活用されていたこと、とりわけ通信や出版物に対する検閲が大きな役割を果たしていたことを明らかにしたことが挙げられる。これらの成果は現代の国家による監視活動を検討する際に有効な視座を提供するだけではなく、国家が監視をなぜ行おうとするのかを考える上でも重要な意味がある。
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