研究課題
ヘパラン硫酸分解酵素であるheparanase阻害剤開発のための、heparanaseの精製を行った。ヒトheparanaseの精製は、ヒト肝癌由来細胞株であるHepG2細胞を用いて行った。精製後に大腸菌を用いたクローニングを行い、ヒトheparanaseを精製できていることを確認した。次に、このヒトheparanaseから活性化型ヒトheparanaseを得るために、ヒト胎児腎細胞由来であるHEK293細胞にトランスフェクションを行った。前年度から今年度の初めの結果より、トランスフェクションを行うだけだと、十分量の活性化型ヒトheparanaseが得られないことがわかった。そのため、ヒトheparanaseが過剰発現しているHEK293細胞のStable transformantsを作製した。より多くの活性化型ヒトheparanaseを得るために、Stable transformantsに対してフォルスコリン刺激を行うことで、ヒトheparanaseの分泌実験を行った。その後western blotにより、活性化型ヒトheparanaseが見られる約50kDa付近にバンドを確認した。今後は、このヒトheparanaseの活性をトルイジンブルーを用いた呈色反応により確認した後で、ヘパリンセファロースを用いて活性化型ヒトheparanaseだけを単離していき、阻害剤開発研究へと応用していく。また、heparanaseノックアウトマウスを作製するために、heparanase-floxマウスの凍結精子を購入した。現在はheparanase-floxマウスの数を十分に確保しつつ、組織特異的heparanaseノックアウトマウスを作製している。ヘテロに欠損したマウスは作製できたので、現在はホモに欠損したマウスの作製を行っている。ホモ欠損マウスの数が出そろい次第、解析を行っていく。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
Journal of Biological Chemistry
巻: 297 ページ: 101006~101006
10.1016/j.jbc.2021.101006
日本臨床検査医学会誌
巻: 69 ページ: 451-457
https://www.med.tohoku.ac.jp/4759-2/