• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 研究成果報告書

西欧十三世紀における勇気と節制の概念

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 20K00005
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01010:哲学および倫理学関連
研究機関京都大学

研究代表者

周藤 多紀  京都大学, 文学研究科, 教授 (50571733)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード校訂版 / 写本 / 倫理学 / 13世紀
研究成果の概要

現存する三つの写本資料に基づいて、ディンスデールのヨハネスの『倫理学註解』第三巻の批判校訂版を完成させた。校訂版の作成にあたって、ヨハネスが参照した資料や同時代の『倫理学註解』との比較研究を行い、その成果を国内の研究会と海外の国際学会で発表し、ヨハネスの『倫理学註解』の特徴と重要性についての考察を深めた。ヨハネスやパリの学芸学部教師の註解で時折目立つ「モドゥス」というタームの理解を深めるために、トマス・アクィナスの多様な「モドゥス」の用法について考察し、成果を論文にまとめた。マレンボンによる中世哲学の入門書を訳出しながら、中世哲学の研究方法についても反省的考察を行った。

自由記述の分野

西洋中世哲学史

研究成果の学術的意義や社会的意義

13世紀後半の写本資料を校訂することで、内外の中世哲学研究者がより容易に研究をすすめるための手段を提供した。そしてキリスト教道徳から切り離された形で展開されていた倫理学の議論の在り方とその形成史を明らかにすることで、理性に基づいて議論をすすめるという、西洋哲学の主潮流の一側面を内外の研究者に示した。またトマス・アクィナスにおけるモドゥスの概念を分析することで、後の西洋哲学で重要な役割を果たす概念がもつ豊かな内容と歴史を明らかにした。さらに、マレンボンの中世哲学史入門書の訳出によって、日本の一般の人々にも、西洋哲学の源流を成す中世哲学についての知識を得る手段を提供した。

URL: 

公開日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi