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2023 年度 実績報告書

フィールド調査によるウガンダ西部諸語の声調の通時的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K00556
研究機関京都産業大学

研究代表者

梶 茂樹  京都産業大学, 総合学術研究所, 科研費研究員 (10134751)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードニョロ語 / チガ語 / 声調 / 語彙集作成 / 比較研究
研究実績の概要

本研究は、フィールド調査によるデータ収集により、ウガンダ西部に話される一連のバンツー系諸語の声調の通時的変化を研究するものである。日本に住んでいると、こういう意識はなかなか生じないが、実は世界の言語の大半は文字を持たない。そして言語の通時的研究の大半は過去の文献のある言語に対して行われ、各年代の言語を比較することによってその変化を考察するのであるが、本研究は言語の通時的研究は過去の文献がなくても自ら現地フィールドワークを行いデータを集めることによって行うことができることを明らかにした。
主たる研究領域は言語の声調変化である。そして対象言語はタンザニア北西部からウガンダ西部にかけて話されているバンツー系の系統的に近い言語である。南からハヤ語、チガ語、アンコレ語、トーロ語、ニョロ語であり、概略南から北に行くに従って、言語の声調体系は単純化する。これらの言語はチガ語以外、単語の中に現れる高声調は基底形において1音節だけである。名詞はいずれも接頭辞-語幹という構成をしており、語幹の音節数をNとすると、各言語の単語の声調パターン数はハヤ語とアンコレ語はN+1(ただしアンコレ語では基底の…LH型と…HL型は単独形では区別されずいずれも…HLとなる)、ニョロ語2、トーロ語1である。チガ語の単語は基底において高声調が2音節に現れるものがある。これを詳細に観察すると2個目の高声調は一定の環境における音声的出現であり、基本はアンコレ語と同じであることが確認される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Kiga語の命令形2024

    • 著者名/発表者名
      梶 茂樹
    • 雑誌名

      スワヒリ&アフリカ研究

      巻: 35 ページ: 90-102

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Homology of the object relative clause and the temporal subordinate clause: Considerations from Nyoro, a Bantu language of western Uganda2024

    • 著者名/発表者名
      Kaji, Shigeki
    • 雑誌名

      京都産業大学論集.人文科学系列

      巻: 57 ページ: 63-104

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] スワヒリ語の kweli「本当」の由来に関するKiga 語からの考察2024

    • 著者名/発表者名
      梶 茂樹
    • 雑誌名

      京都産業大学総合学術研究所所報

      巻: 18 ページ: 11-22

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 同じ正書法でいいの、チガ語とアンコレ語?2023

    • 著者名/発表者名
      梶 茂樹
    • 学会等名
      日本アフリカ学会
  • [学会発表] 無文字社会のテキスト2023

    • 著者名/発表者名
      梶 茂樹
    • 学会等名
      京都産業大学ことばの科学研究センター研究会

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公開日: 2024-12-25  

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