声調やピッチアクセントに比べてストレスアクセントの実態はいまだ不明な点が多い。英語など一部の主要言語のストレスアクセントを対象とした理論研究に偏向していることが原因である。未だ研究途上のアイスランド語のストレスアクセントを記述言語学の観点から扱った本研究課題の成果は、ストレスアクセントの変化の種類と方向性(体系維持、消失、体系変化)など言語の史的研究全般に関する重要な知見を与え、学術的に意義がある。また本研究の基礎調査を通じて明らかとなった現代アイスランド語のアクセントに関する情報は、アイスランド語のみならず広くストレスアクセント言語の発音教育に活かすことができ社会的にも有意義である。
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