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2022 年度 実施状況報告書

外国人材と組織の変革を支援する対話型ビジネスコミュニケーション研修モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K00736
研究機関麗澤大学

研究代表者

金 孝卿  麗澤大学, 国際学部, 教授 (30467063)

研究分担者 舘岡 洋子  早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (10338759)
池田 玲子  鳥取大学, 教育支援・国際交流推進機構, 教授 (70313393)
近藤 彩  昭和女子大学, 文学研究科, 教授 (90377135)
小浦方 理恵  麗澤大学, 国際学部, 准教授 (80760397)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードケース学習 / 外国人社員 / ビジネスコミュニケーション / 協働的な職場環境 / 社外の学びの場 / 異業種協働型 研修開発 / 対話型研修モデル
研究実績の概要

プロジェクト3年目に当たる令和4年度は、研修の実施と研修参加者へのインタビュー・内省及び相互行為の分析を行い、研修モデルの見直しを図った。研修の実施については、昨年に続き、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、オンラインでの研修や講演等を通して日本語教育関係者のネットワーキングを行うこととした。
まず、昨年に続き、海外の国際学会・研究会主催(ベトナム、韓国、ヨーロッパなど)の研修会や講演会で大学と企業の連携による人材育成のあり方を提案し、教育への応用としてワークショップを行った。第一に、「アジア人材還流学会 ハノイ国際セミナー2022」を開催し、「ベトナムにおける日本語教育を多角的な視点から考える」というテーマで、日本とベトナムにおける外国人材の雇用と定着を考えるための連携・協力の体制づくりを図った。
第二に、欧州日本語教師会でSIGとして欧州ケース学習研究会が昨年度立ち上げられ、ケース学習の実践研究のネットワークが広がった。今年度もケースライティング研修のためのケース学習研修をオンラインで行い、参加者によるケース集の作成に貢献できた。また、韓国の中等教員向けの研修において、協働学習の理念に基づくケース学習を紹介し、新たな時代におけるコミュニケーション教育の展望について述べた。
次に、研修モデルの見直し・検討に関しては、これまでの研究成果を国内外の学会等で発表し、論文としてまとめて発信した。①国内の企業に勤める外国人材向けの企業横断型ケース学習実践の意義と課題についてまとめた。②日本語教育人材の育成を目的とした指導者Can-do statementsの記述とその成果を踏まえた研修に対して、参加者アンケート及び内省データの分析を行い、就労者に対する日本語教育(SJ)指導者育成研修モデルの開発を行った。③多様な現場における協働実践研究としてこれまでの研究成果をまとめ、『協働が拓く多様な実践』を出版した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画していた外国人社員と企業関係者が参加するケース学習の実践は実施できていないものの、感染症拡大状況下でオンランでの研修や講演を行うことができた。また就労者に対する日本語教育の人材育成を目指す指導者Can-do statementsの記述とその検証に向けた研修会等を実施できた。今後は日本と海外における企業・日本語教育関係者がともに作る研修のあり方についても検討していく予定である。

今後の研究の推進方策

就労者に対する日本語教育の指導者養成に関わる研究成果をまとめること、アジア人材還流学会国際セミナーを通じて、日本と海外の日本語教育現場・企業とともに作る研修のあり方を探る予定である。

次年度使用額が生じた理由

昨年度は新型コロナウィルスの影響を受けたため、実質の旅費や謝金は執行できなかった。令和5年度は、海外現地での国際セミナーを開催し、ハイフレックス研修や検討会を予定してるため、PCなどの機材の購入を行う予定である。ハイフレックス研修を含め、国内外の日本語教育・企業と一緒につくる研修会を企画する予定でおり、研究協力者への謝金等の発生が予想される。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 外国人材向けの企業横断型ケース学習実践の意義と課題 ― 多様な背景の参加者間の対話による学び ―2022

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 雑誌名

      『日本語教育研究』韓国日語教育学会

      巻: 59 ページ: 133-147

    • DOI

      10.21808/kjje.59.09

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ベトナムの日本語教育における協働学習を用いたオンライン長期型教師研修 ―ハブとしての現地コーディネータの役割2022

    • 著者名/発表者名
      神村初美・池田玲子・近藤彩
    • 雑誌名

      『日本語研究2022』日本語・日本語教育研究会

      巻: 42 ページ: 91-104

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ケース学習におけるファシリテーション―教師発話に着目して2022

    • 著者名/発表者名
      多田苗美・近藤彩
    • 雑誌名

      『専門日本語教育研究』専門日本語教育学会

      巻: 24 ページ: 35-42

    • 査読あり
  • [学会発表] ケース学習の参加者が捉える仕事上のコンフリクトの事例 -外国人および日本人参加者が描くケースの内容に注目して‐2022

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 学会等名
      韓国日語日文学会2022年冬季国際学術大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 就労者に対する日本語教育(SJ)指導者育成研修モデルの開発 ―モニター研修の検証を踏まえて―2022

    • 著者名/発表者名
      品田潤子・倉本文子・近藤彩・金孝卿・住吉尚子・多田苗美・小笠恵美子
    • 学会等名
      日本語教育学会2022年度春季大会
  • [学会発表] ケース学習入門研修2022

    • 著者名/発表者名
      近藤彩・金孝卿
    • 学会等名
      欧州ケース学習研究会 セミナー 2023
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 協働の理念に基づくケース学習2022

    • 著者名/発表者名
      金孝卿
    • 学会等名
      慶尚大学2022年度夏季1級正教師資格研修(慶尚大学教員研修院)
    • 招待講演
  • [図書] 協働が拓く多様な実践2022

    • 著者名/発表者名
      池田玲子,舘岡洋子,近藤彩,金孝卿(編著)
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      ココ出版
    • ISBN
      978-4-86676-036-0

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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