戦後国共内戦期の後半(1947年5月以降)に華北地域で実施された土地改革およびその急進化が、共産党の支配と社会の秩序にどのような影響を与えたのかを明らかにできた。そこでは、土地改革の急進化は支配地域の秩序を流動化させたが、それは共産党の支配体制を解体したのではなく、むしろ社会に対する共産党の支配力と動員力を強化することに結果したことを明らかにした。こうした研究の成果によって1945年から1949年までの共産党の支配確立過程の全容を理解することができ、単著にまとめることができる段階に到達した。この単著は2024年度中に刊行できる見込みである。
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