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2023 年度 研究成果報告書

鎖国形成期から近代初期開国期にいたるキリシタン墓碑の考古学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K01082
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03050:考古学関連
研究機関別府大学

研究代表者

田中 裕介  別府大学, 文学部, 教授 (30633987)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード考古学から読み解く / キリシタン史 / 潜伏キリシタンの墓制
研究成果の概要

江戸時代のキリシタン墓地を対象に、墓石を中心に考古学的調査を行った。その結果、キリスト教禁制によって墓石が変容する過程を、大分県南部地域と熊本県天草地域で行い、十字架文様や洗礼名が消失しても、1640年代から60年代までキリシタン特有の長方形伏碑を使い続け、寛文年間には方形に変容したうえで、元禄年間には戒名を刻む近世的墓石に変容する過程を後付けることができた。
これは1660年代まで豊後と天草では切支丹類族改め制度が確立するころにはキリスト教の信仰が途絶えたことを、墓地と墓石の研究から推定できた。これは潜伏キリシタンが明治時代まで存続した西九州とは異なる歴史があったことを示している。

自由記述の分野

日本考古学、キリシタン考古学

研究成果の学術的意義や社会的意義

世界的に知られている江戸時代の潜伏キリシタンの信仰や生活については、これまで明治時代以後のカクレキリシタン信仰を維持した人々の、文献資料を利用した研究や、民俗学・宗教学からのアプローチが中心で、現在まで残された同時代の石造物を利用した研究は、長崎浦上の潜伏キリシタン信徒の墓石をあつかった片岡弥吉の20世紀中ごろの研究が唯一のものであった。
今回浦上を含めて天草と豊後地方の潜伏キリシタンの墓石に残された墓制を広く調査することで布教期から潜伏期に至る潜伏キリシタンの墓制を考古学から復元して、その信仰の一定の側面を考古資料からアプロ―チできることを示した。

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公開日: 2025-01-30  

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