堆積物や土壌は犯罪の現場から証拠品として採取される。法科学と地質学の観点から「これらの岩片や鉱物はどこからやってきたのか」と必ず問われる。本研究は違法行為が起こり得る場所、また常に堆積粒子が移動する場所として海岸堆積物に特に注目した。Itamiya et al. (2019)は青森の海岸の9地点の堆積物中に含まれる石英の微細構造を観察し、地域ごとの特徴を明らかにした。石英に加えて同じ地点の試料の長石や磁性鉱物にも注目した。なぜなら海岸堆積物は海水や降水の影響を常に受けるが、これらはpH変化に影響されない。我々はこれらの包有物を分析して、磁気的に同定することが可能であることを明らかにした。
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