研究課題/領域番号 |
20K01176
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
藤井 正 鳥取大学, 地域学部, 教授 (20165335)
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研究分担者 |
武田 信吾 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (10600926)
山根 俊喜 鳥取大学, 地域学部, 教授 (70240067)
筒井 一伸 鳥取大学, 地域学部, 教授 (50379616)
小泉 元宏 立教大学, 社会学部, 准教授 (60625234)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 地域協働教育 / 地域系高校 / 地域リテラシー / 地方創生 / 自己実現 / 地域人材養成 / 問題解決型学び |
研究実績の概要 |
これまで鳥取大学地域学部と連携し、実践を重ねてきた兵庫県立村岡高校の地域協働教育の展開過程を把握・解明し、地域を育てる教育として教育学ならびに地域づくりの両面からの一般化をはかる。そして、次期学習指導要領の改革とともに地方創生としても進められる普通科高校のこれからの改革に生かせる実践研究書として発信するため、村岡高校が採択された文科省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」と共同での刊行に向けて、2020年度においては以下の研究などを展開した。 1)これまで10年以上に及ぶ村岡高校の地域協働教育を進めてきた高校関係者へのヒアリング調査を研究分担者の武田を中心に実施して取りまとめ中である。具体的には、村岡高校の現職ならびに元教職員24名に対して、教育資源の活用状況や運営体制の構築過程など、同校で地域志向の教育活動がどのように営まれてきたのか半構造化インタビューを行った。元教職員も含めることにより、地域志向の教育活動の準備期から直近の様子まで把握できるように努めた。 2)地域連携教育としての理論面からの考察を、意見交換を行いながら進めた。 3)コロナ禍での厳しい出版事情のため出版計画については交渉が難航したが、最終的な出版社が確定した。そして、他の地域系高校の事例と異なり、高校が主体となって生徒・教師・地域住民・行政など異なる立場の当事者が学校内外でつながり合い,支え合うことで地域協働教育の新たな「学び」展開を展開してきたプロセスの解明を柱に、刊行図書への執筆と執筆内容への相互検討を通して次年度に研究を進めることが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の中での調査などは慎重に進めたが、村岡高校の実践に関する基本的な調査については、おおむね終了した。また、村岡高校の実践を一般化した研究書の刊行計画もほぼ大枠を確定した。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度の調査結果などをまとめるとともに、さらに検討・執筆と関係者含めた意見交換を、コロナ感染の状況等が許すならば村岡高校が例年行っている公開フォーラムの機会なども利用して進め、2021年度中の図書の刊行を目指す。また、最終年度は、この成果物を活用し、地域協働教育の実践について、今後の普通科高校改革の中での全国的な動きへの活用と反映をめざす。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染の拡大の影響により、調査などの研究活動が基本的な部分しか展開できず、また、出版の交渉にも影響が出たため。
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