研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究期間中の主な成果物として「ケニアのナンディ社会における死と生のエスノグラフィ」(牛村圭編著, 『戦争と鎮魂』所収, 晃洋書房, 2024年刊行)を挙げることができる。聾/聴者に拘らず、人々がどのような連関意識のもとに生き、死を迎えるか、いかなる規範が人々の「死後」にも影響を及ぼしているのか、聾/聴者の共生の前提にある人々の人間観、死生観を明らかにしたものである。同論考では、日本社会とは「異なる」社会における「人の死」の扱い方に関する事例から、現代日本社会における医療・福祉のあり方、他者と共に生きることの意味を問いかけた点で学術的にも社会的にも意義のあるものと考えている。
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