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2021 年度 実施状況報告書

新料理時代におけるシュールストレミングの文化的所在とテロワールの形成過程

研究課題

研究課題/領域番号 20K01203
研究機関大阪樟蔭女子大学

研究代表者

濱田 信吾  大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 准教授 (00734518)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード食文化 / 発酵食 / スウェーデン / ニシン / 沿岸文化
研究実績の概要

本研究では、スウェーデンの醗酵魚食シュールストレミングの社会史と文化的価値を、北欧で発展する新料理を含めた現代のグローバル化の文脈とともに明らかにすることを目的としている。スウェーデン国内のシュールストレミング加工会社と、地域食であるシュールストレミングを国民食へと振興させる有識者組織の構成員を対象にした聞き取り調査を中心とした現地調査、そしてスウェーデン語の資料を含めた文献収集に基づいた、グローバル化とローカル化の相関関係から生成される「場所の味」に関する研究展開を予定している。
令和3年(2021年)度は、昨年度に続き、新型コロナウィルスの世界的感染拡大に伴い、当初予定していた国内外の調査地訪問の実施を見送ったため、大きな研究実績はなかった。
一方、前年度に続き、現地調査再開に向けた関連文献の収集と、スウェーデン語の文献の翻訳作業を進めることができた。特に、スウェーデン北東部ヴェステルノルランド県エルンシェルツビク市沿岸部のシュールストレミング博物館を訪館した際に収集した資料の翻訳、とK.E.G. セーデルベルグ著『Ulvohamn』の翻訳を進めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍による移動制限と自粛が大きな理由である。
令和2年度は、夏期または冬期にスウェーデンに渡航し、都市部シュールストレミング販売業者と北東部のシュールストレミング生産会社を訪問し、基盤調査と次年度以降のフィールドワーク(参与観察)の実施に向けた関係構築を目指していた。しかし、新型コロナウィルス感染拡大による渡航規制が継続されていたこともあり、海外現地調査が不可能となった。
また、国内における醗酵魚食生産と消費地の訪問に関しても、コロナ禍のため研究を目的とした移動を自粛したため、文献収集にとどまった。

今後の研究の推進方策

令和4年度においても、新型コロナウィルス感染拡大の影響が、当初予定していた主研究活動に多大な制限をもたらすことが考えられるが、最大限の注意を払った上で、実現可能な研究活動を継続する。
令和3年度に引き続き、スウェーデン語の文献の日英語翻訳を進めながら、現地調査への準備と実施を企画する。バルト海の環境史や漁業史に関する先行研究を整理しつつ、これまでにスウェーデンにて現地収集した郷土文献資料を中心に翻訳を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

令和4年度は、令和3年度に実施できなかった国内外の調査地での聞き取り調査にかかる旅費を使用する予定である。コロナ禍の影響で、海外・国内の現地調査に伴う費用の執行が不確定であるが、文献翻訳にかかる助手への謝金、文献の購入、質的分析ソフトの更新などを予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 図書 (1件)

  • [図書] The Cultural Politics of Food, Taste and Identity: A Global Perspective2022

    • 著者名/発表者名
      Steffan I.A. Diaz編
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      Bloomsbury Academics

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公開日: 2022-12-28  

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