政治家私文書の調査分析に関しては、2021年刊行『近代機密費史料集成Ⅱ内閣機密費編』(全3巻)を公刊した。また他家文書調査、各新聞・雑誌類、議会議事録類の調査分析を通して、議会開設前後の制度変遷、議会質疑の実態、陸軍臨時軍事費をめぐる論争、占領期の機密費統制および国会質疑、世論の反応を示す新聞・雑誌・機関紙類の分析、文書翻刻を中心とする収集資料の整理、その他研究会報告などを行った。これらの成果の一端として、陸軍機密費を原資とする各種謀略活動に関して、歴史的推移や機密費統制システムとの関連などを解析した論文(「近代日本の謀略と機密費」)を公表した。
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