本研究では、不均一分散が存在する回帰モデルにおいて、単調性という形状制約を用いた一般化最小二乗法を提案した。第一段階の推定においてisotonic regressionを用いた一般化最小二乗推定量が現実的な仮定のもとで漸近的にセミパラメトリック効率的であることを示した。提案された一般化最小二乗推定量は平滑化パラメータを必要とせず計算量もノンパラメトリックな推定量と比較して非常に少ない。シミュレーションに基づく結果ではノンパラメトリックな一般最小化二乗法と比較しても優れていること、広く用いられている頑健な分散推定量を用いた方法よりもかなり優れていることが示された。
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