(1)エージェント間の組織内競争において,仲裁者に決定権限を与えることのメリットを明らかにした。仲裁者が存在すればプロジェクトの選択においてエージェントは互いに譲歩し,それは保険として機能し,エージェントに高いインセンティブが与えられる。(2)複数業務の実行権限を異なるエージェントに与えることとプリンシパルに集中させることを比較した。とくに政府組織を想定し、ロビイストの情報伝達とインフルエンス活動が政策決定に与える効果を考えた。(3)複数のエージェントは情報獲得をおこなうが,それが好ましくないこともあればインセンティブを弱める。仲裁者が存在すればインセンティブを制御できることを分析した。
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