アジア諸国について直近の3つの金融ショックに対する資本流出を観測すると証券投資について流出の規模が縮小したという確固たる証拠は見当たらなかった。四半世紀の間にアジア諸国の資本流出に対する脆弱性は大幅に改善されたものの外的な金融ショックの影響を遮断することはできないことが改めて明らかになった。 アジア諸国の対外投資は相対的に大きな伸びを示し、資金の出し手へと変化した側面が確認できた。固有ベクトル中心性によってアジア諸国の重要性を測定したところ地位が後退した兆候は見られなかった。ネットワークの凝集性を測定する密度を拡張して測定したところ、米国の利上げを考慮しても域内資金循環は増加したと分かった。
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