本研究は滑らかな曖昧性選好を連続時間モデルへ拡張した初の研究である。また本研究の手法では、曖昧性選好を効用関数の形状ではなく、確率分布の歪みによって表現することができる。これは、伝統的な期待効用理論の枠組みを維持したまま、モデルに曖昧性選好を導入できることを意味しており、幅広い経済学・ファイナンス分野の理論・実証研究への応用可能性を秘めている。 本研究により、資産価格と曖昧性との関係が明らかになった。これにより、家計のポートフォリオ選択や政府・中央銀行によるマクロ経済政策に対して現実的な示唆が与えられる。
|