研究課題/領域番号 |
20K01947
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
根橋 玲子 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (70298074)
|
研究分担者 |
叶 尤奇 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (40851291)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | アイデンティティ / 多文化 / 高度外国人材 / キャリア / 中国 |
研究実績の概要 |
日本で就職働く高度外国人材の多文化アイデンティティのモデルを構築するを目的とした本研究は、2021年度は、当初予定していた2020年度の目標:(1)日本で働く高度外国人材の多文化アイデンティティの様相および(2)多文化アイデンティティの確立に影響を与える要素を同定するために、日本で働く高度外国人材を対象としたインタビュー調査を実施すること、をクリアし、できるだけ2021年度に予定していた調査(上述のインタビュー調査の結果に基づき、大規模な対象者による量的検証を行うこと)までキャッチアップすることであった。結論から言うと、2020年度の目標は達成でき、2021年度の目標の30%まで実施できた。2021年度の目標については、インタビュー調査の結果を用い、アンケートの項目を作成するところまでである。
インタビュー調査については、Fitzsimmons他(2017)では、優先型、集合型、すみ分け型、ハイブリッド型という4つの多文化アイデンティティのタイプが検証されているが、本研究では、Fitzsimmons他の分析手法に従い、文化アイデンティティの統合程度を軸として分析を行い、日本で働く高度外国人材においても同様な多文化アイデンティティのタイプが存在しているのかを明らかにしようと試みた。また、これまでの研究ではアイデンティティのみに焦点が当てられてきたが、調査から、行動とアイデンティティには乖離が見られることが判明したため、この点を掘り下げて研究を進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナにより大幅に遅滞した2020年度に予定していた研究については、達成できた。また、続いて実施予定であった2021年の研究については進行中であり、2022年度前半に達成予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、インタビュー調査によって明らかになった項目から作成した質問票を用い、項目の信頼性と妥当性を検証するために、日本で働く高度外国人材100名を対象とした予備調査を実施する予定である。これにより当初予定していた調査全てを終え、分析・執筆を進める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナにより2021年度実施予定であった質問紙調査が行えず、この経費に充てていた分が未使用となった。2022年度中に、こちらは使用予定である。
|