研究課題/領域番号 |
20K01981
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
|
研究機関 | 流通科学大学 |
研究代表者 |
向山 雅夫 流通科学大学, 商学部, 教授 (00182072)
|
研究分担者 |
白 貞壬 流通科学大学, 商学部, 教授 (60400074)
趙 命来 香川大学, 経済学部, 教授 (60582228)
渡邉 孝一郎 香川大学, 経済学部, 准教授 (60616671)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 中小小売商 / 中小小売商の競争優位 / 中小商人 / 小売技能 / 小売技術 |
研究成果の概要 |
本研究は、中小小売商の競争優位性として小売商人の持つ職人的な能力を探求した。研究成果は次の3点にまとめられる。第1に、大手メガネチェーン店と独立眼鏡店の比較事例分析から「小売技能」の概念を導出し、これが中小小売商の競争優位性となることを示した。第2に、酒屋、家具屋、本屋などの多様な事例研究を通じて、業種の壁を越える一般技能と業種特殊技能のそれぞれにどのような小売技能が存在するのかを明らかにした。第3に、小売技能が小規模小売店の業績に与える影響メカニズムを解明し、中小小売商の持続可能性を示した。
|
自由記述の分野 |
商学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
商業論の既存研究では、商人が商業を遂行するためには固有の能力が必要とされながらも、多くの研究は商人を単なる商品を仕入れて再販売する媒介者と捉え、経済的な効率性という側面に焦点を当ててきた。本研究は、この理論的なギャップを埋めるためのものであり、中小小売商人の職人的な能力としての「小売技能」を探求し、商人の能動的かつ創造的な商人像を浮き彫りにした点で学術的意義がある。また、単に商品を右から左に流して利ザヤを取るだけの存在ではなく、中小商人の持つ職人的な能力を活かし、顧客に価格以上の価値を提供する可能性を示すことで、小売商人の地位や存在意義を再評価した点で社会的意義がある。
|