本研究は、コスト情報を加味したタスク・シフティング(業務移管)関連指標を包摂した病院バランスト・スコアカード(以下、病院BSC)の有用性を検証するために、日仏米の国際比較の観点から整理することで、医療におけるマネジメント・コントロール及び原価計算のあり方を検証することを目的としている。 本研究により、病院BSCのKPI指標として、「時間」を配賦基準とした病院原価計算で算定されるキャパシティ情報を用いたタスク・シフティングの有用性を検証し、厚生労働省の「医師の働き方改革の推進に関する検討会」で議論されているタスク・シフティングの影響を、コスト情報の観点から院内情報システムを活用して検証した。
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