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2021 年度 実施状況報告書

社会福祉士養成教育における客観的臨床能力試験(OSCE)普及モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K02242
研究機関北海道医療大学

研究代表者

巻 康弘  北海道医療大学, 看護福祉学部, 准教授 (80614651)

研究分担者 片山 寛信  北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (10816797)
志渡 晃一  日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (20206098)
大友 芳恵  北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (20347777)
福間 麻紀  北海道医療大学, 看護福祉学部, 准教授 (70581867)
近藤 尚也  北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (80733576)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードOSCE / 社会福祉実習教育 / 技術評価 / 新カリキュラム
研究実績の概要

本研究の目的は、著者らが開発したOSCE(以下、社会福祉士OSCEとする)モデルを相談援助実習で実施し、もたらす効果の検証を通じ、OSCEモデルを改善し多くの社会福祉士養成教育で利用できる社会福祉OSCE普及モデルの開発と実証を行うことにある。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行継続に伴い、①3試験項目による「社会福祉士OSCE」を同時開催を接触感染対策の観点から見送り、「インテーク面接」「実習日誌記載・提出」に外部評価者を加えた体制で評価者研修を実施の上で、ICTを用いて実施した。さらに、「アセスメント報告」は別日に内部教員のみで実施した。対面によらない運営は、今後の普及モデル開発において重要な一歩となった。②インテーク面接の試験事例は、今日の社会福祉士の実践状況の聴き取りをふまえ、「コロナ禍で生じる生活上の課題を抱えたクライエント」の事例開発を行った。③「アセスメント報告」の試験事例は、当初予定より平易な事例開発を行った。
一方、④「OSCEがもたらす効果に関する実習指導者へのインタビュー調査」、「社会福祉士OSCEadvance」は見送った。それらに変え⑤臨床参加型実習の実施経験調査、⑥本試験項目を加えた社会福祉士OSCEに対する評価として学生アンケート調査をOSCE時、実習終了時に行った。さらに、⑦新カリキュラムのソーシャルワーク実習(社福)の教育目標に対する現在の相談援助実習の内容評価を実習指導経験を有する実習指導者15名を対象に行い、面接、アセスメント、実習日誌は、今後の教育目標に含まれており、かつ今後の到達目標として実施可能との認識を確認した。これら一連の取り組みと評価を通じ、新カリキュラムでも社会福祉士OSCEでの試験項目を含む必要性を確認するとともに、対面によらない社会福祉士OSCE開発としてインテーク面接の評価・運営上の課題を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行継続に伴うOSCE実施環境の変化、実習環境の変化に伴い、本研究の前提としていた相談援助実習が目標志向であり、かつ臨床参加型実習であるものと位置付けるためには、感染対策と実習内容・方法をどのようにするか。が、優先課題となった。ICTを活用した社会福祉士OSCEを実施したものの、「社会福祉士OSCEが相談援助実習にもたらす効果」の実習指導者への聴きとり調査は、今年度の実施は見送った。さらに前述の調査を踏まえた量的調査は見送った。また、実習後には、大学教育の環境が遠隔授業に移行したため、教育の継続と遠隔授業の特性把握を優先し社会福祉士OSCE(advance)は、実施困難であった。
一方で、新カリキュラムの教育目標における社会福祉士OSCEの位置づけを検討するためにも教育目標と実習内容の検討を優先的に実施した。

今後の研究の推進方策

感染対策等により一定の制限が生じる環境であるからこそ、実習前の実践能力を社会福祉士OSCEで確認し、実習指導者・学生・教員で確認する仕組みの必要性について改めて確認した。
本研究が目指す社会福祉OSCE普及モデルの開発にあたっては、①新カリキュラムにおける教育目標との関係を整理する。②ICTを活用した社会福祉士OSCEをさらに実施し、評価を行う。その際、インテーク面接・アセスメント報告ともに、事例の難易度はより平易な試験課題を開発し、評価者研修を実施の上で実習前評価の一環として実施・評価を行う。③当初計画に挙げていた実習指導者への調査を行う。④ICTを活用した「インテーク面接」の実行可能性を検証する必要がある。さらに実習指導者への調査は、調査対象者の実践環境を考慮する必要があるが、調査の可能性を模索する。➄コロナ禍で社会福祉士OSCEならびに本研究を実施する上での課題と方策を検討し社会福祉OSCE普及モデル開発における検討課題を明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症に伴う研究計画の見直しによる。次年度は、当初計画で予定していた調査に関する費用が必要となる。
また、コロナ禍で変容している実践環境を把握し。社会福祉士OSCEのあり方を再考するためにも感染状況によるものの実践現場への予備調査を行う必要もある。
加えて、ICTを活用した試験項目を、受験者を増やして実施するための環境整備についての検討を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ソーシャルワーク実習(社福)の実施可能性と課題 ~行動目標に対する実習指導者調査より~2022

    • 著者名/発表者名
      巻康弘
    • 雑誌名

      北海道医療大学看護福祉学部学会誌

      巻: 18 ページ: 137-148

    • オープンアクセス
  • [学会発表] COVID-19流行下における病院等での実習経験と課題~実習システム整備と実習後学生調査から~2021

    • 著者名/発表者名
      巻 康弘
    • 学会等名
      北海道医療ソーシャルワーク学会
  • [学会発表] 社会福祉士OSCE の位置づけと導入方法2021

    • 著者名/発表者名
      巻 康弘
    • 学会等名
      八戸学院大学 相談援助実習研究会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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