研究課題
基盤研究(C)
パン生地に誘電特性測定および数値解析を適用した.水分子‐デンプン分子および水分子‐タンパク質分子間など分子間相互作用は特定周波数で緩和としてモニタリング可能であり,それは水和構造に起因する水分子の束縛状態を反映したものと推察された.また,誘電特性測定と力学特性測定で得られたパラメーター間において,いくつかの組み合わせにおいて高い相関が認められた.
食品工学
誘電特性測定によってパン生地の品質を評価することができると予想され,経験からくる主観的な評価方法に頼ることのない,誰でも扱える簡便なパン生地の品質評価方法の開発に繋がる基礎的な知見が得られた.本研究では高価なネットワークアナライザを用いた.周波数を限定するとともに,同軸ケーブルを含めた測定系を改良することにより,パン生地の製造現場で簡便かつ汎用的に使用可能となることが期待される.