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2020 年度 実施状況報告書

食品のウイルス汚染を評価するための高感度新規汚染指標マーカーの検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K02339
研究機関地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所

研究代表者

山元 誠司  地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 主任研究員 (20649008)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードバクテロイデス / RTE食品 / ウイルス汚染
研究実績の概要

そのまま食べることのできる冷凍ベリー類などのRTE食品がウイルスに汚染されていると食中毒事件に発展することがある。本研究では、大腸菌よりもより高感度でふん便汚染を検出し得るバクテロイデスに着目し、ウイルス性食中毒を引き起こし得る極微量のふん便汚染を検出する検査法を確立することを目的としている。
ところが、本研究課題代表者は所属機関である大阪健康安全基盤研究所微生物課にてウイルス検査の主担当であることから、未曾有のパンデミックとなった新型コロナウイルス感染症の検査対応に追われ、本研究課題実施に時間を割くことが不可能であった。なお、代表者のグループは例年2,000件程度の行政依頼ウイルス検査を実施するが、R2年度の新型コロナウイルス検査数は33,645件であり、通常の16倍以上の検査数であった。
バクテロイデスおよび大腸菌を検出するリアルタイムPCRのアッセイ系については整備が完了した。陽性コントロールのプラスミドを鋳型とした場合、ともに10コピーinputの検出感度を有していることが確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の検査対応に追われ、本研究課題実施に時間を割くことがほとんどできなかった。例年2,000件程度の行政依頼ウイルス検査を実施するが、R2年度の新型コロナウイルス検査数は33,645件であり、通常の16倍以上の検査数であった。

今後の研究の推進方策

様々な生活環境のふきとり水やRTE食品に含まれるバクテロイデス遺伝子の検出を試みるにあたり、そこにPCR反応を阻害する物質が存在すると、バクテロイデスがいても検出することができない。そこで、PCR反応阻害物質の有無を評価するInternal controlとして使用可能な標的遺伝子(GFPなど)の検討を行う。また、核酸抽出試薬やバクテロイデス濃縮法の検討(遠心法、フィルタ―ろ過法、PEG沈法)の検討も行う。考慮すべき事項として、①素手で食品を触った際にバクテロイデスがどの程度付着するか、②ヒトの皮膚におけるバクテロイデスの量、③農業用水由来のバクテロイデス量、④土由来のバクテロイデス量、などが挙げられ、順次解析してデータを蓄積していきたい。
ただし、代表者の所属機関においてはR3年度も引き続き新型コロナウイルスの検査対応に追われていることから、本研究課題をスピード感をもって推進することは難しい状況にある。

次年度使用額が生じた理由

R2年度は新型コロナウイルス感染症の検査対応に追われ、本研究課題実施に時間を割くことがほとんどできなかった。R3年度も引き続き新型コロナウイルスの検査対応に追われていることから、本研究課題をスピード感をもって推進することは難しい状況にあるが、購入した試薬等が期限切れで無駄にならないよう、集中して研究が実施できる時期を見計らいながら、適切な予算執行を心がけたい。

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公開日: 2021-12-27  

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