研究課題/領域番号 |
20K02434
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
内山 千鶴子 目白大学, 保健医療学部, 教授 (70433670)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 言語聴覚士養成教育 / 臨床実習教育 / 教育の目的と評価 |
研究実績の概要 |
本研究の目的の1つである臨床実習教育の実態と要望調査であるが、2021年に養成校教員と臨床実習指導者へ臨床実習に関するアンケートを実施した。アンケートは臨床実習前の教育(養成校のみ)と臨床実習の方法と評価に関する内容であった。アンケートは日本言語聴覚士協会(ST協会)養成教育部のメーリングリストを使用し、実施した。電子ファイルでの送受信を通じて情報を収集できた。回答回収率は80.6%と高く、臨床実習施設に関する情報、臨床実習指導者と養成校の関連性、臨床実習指導の方法と評価、臨床実習期間中の学生の状態把握や連絡方法などの情報を収集した。この結果は2021年7月に開催したST協会養成教育部主催の教育研修会で研究代表者が発表した。さらに2022年6月の言語聴覚学会で発表する予定である。臨床実習指導者のアンケートも同様の方法で実施し今後報告する予定である。 本研究の目的の1つである諸外国の臨床実習教育の実態調査は新型コロナウィルス感染症の影響で渡航することができなかった。諸外国の特徴ある臨床実習方法と評価法から知見を得たいと考えているので、渡航可能になる時期を見据えながら、渡航以外の方法も検討している。検討している海外の地区はアメリカを中心とする北米、イギリス、フランスを中心とするヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドなどのオセアニアである。どの地区も日本と異なる資格制度で臨床実習教育のシステムも異なっている。これらの実態を知り、日本の臨床実習教育に活かすため、情報収集は欠かせない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的の1つである臨床実習教育の実態と要望調査は2021年に養成校教員と臨床実習指導者へ臨床実習に関するアンケートを実施したので、予定通り進んでいる。 しかし。諸外国の臨床実習教育の実態調査は新型コロナウィルス感染症の影響で渡航することができなかったため、調査できていない。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、2021年に養成校教員と臨床実習指導者へ行った臨床実習に関するアンケートの結果をまとめ、学会等で報告する、さらに、その結果から、臨床実習の方法と評価法を検討する。 本研究の目的の1つである諸外国の臨床実習教育の実態調査は実際に渡航することも視野に入れながら、その他の方法で情報収集する方法を検討する。その方法の一つは、諸外国への留学経験があり日本で活躍している言語聴覚士から、留学先のカリキュラムや臨床実習時の担当教員に関する情報を得ることである。可能であれば担当教員と遠隔で情報収集できるかを検討する。 もう一つの方法はASHA(The American Speech-Language-Hearing Association )とIALP(International Association of Communication Sciences and Disorders )へ情報収集を協力依頼する記事を掲載し諸外国の協力者を募ることである。今後、両協会のHPに記事を掲載できる方法を調査する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症のため、海外養成校へ情報収集するための海外渡航ができなかった。その渡航費用が執行できなかったため、次年度への使用額が生じた。今年度も渡航できるかどうか不明であるが、可能性として計上する。
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