研究課題
本研究の目的の1つである臨床実習教育の実態と要望調査であるが、2021年に言語聴覚士養成校教員と臨床実習指導者へ臨床実習に関するアンケートを実施した。アンケートは臨床実習前の教育(養成校のみ)と臨床実習の方法と評価に関する内容であった。アンケートは日本言語聴覚士協会(ST協会)養成教育部のメーリングリストを使用し実施した。電子ファイルでの送受信を通じて情報を収集できた。回答回収率は80.6%と高く、臨床実習施設に関する情報、臨床実習指導者と養成校の関連性、臨床実習指導の方法と評価、臨床実習期間中の学生の状態把握や連絡方法などの情報を収集した。この結果は2021年7月に開催したST協会養成教育部主催の教育研修会で研究代表者が発表した。さらに2022年6月の言語聴覚学会でも発表した。また、2022年度にST協会で養成校教員へ2回、都道府県士会長へ1回「言語聴覚士カリキュラム検討委員会報告」として臨床実習教育を含む言語聴覚士のカリキュラムの万ドアとして報告した。臨床実習指導者のアンケートも同様の方法で実施し、2023年の言語聴覚学会で発表するため、演題登録し採択された。今後は学会誌に報告する予定である。本研究のもう一つの目的は諸外国の臨床実習教育の実態調査である。しかし、2021年から新型コロナウィルス感染症の影響で渡航することができなかった。諸外国の特徴ある臨床実習方法と評価法から知見を得たいと考えているので、2023年はニュージーランドで開催されるIALP(国際音声言語医学会)に参加し、ニュージーランドとオーストラリアを視察する予定で準備を進めている。
3: やや遅れている
研究計画の1つである臨床実習教育の実態調査は順調に進んでいるが、2つ目の諸外国の教育内容を調査することは新型コロナ感染症の影響でほとんど進んでいない。2023年から活発に情報を収集する予定である。
2023年度はアンケート調査の結果を学会誌に報告する。その結果から臨床実習指導の目標と評価の原案を研究協力者と協働で作成する。養成校教員や臨床実習指導者から臨床実習指導の目標と評価の原案について意見を聴取し、修正を繰り返す。アンケート結果と臨床実習指導の目標・評価修正案を、「言語聴覚士養成学校指定規則」の改定に向けての情報に役立つよう、日本言語聴覚士協会に提供する。また、諸外国の情報収集に関しては、2023年度から情報収集を進める。臨床実習教育の評価に関しては、言語聴覚士協会の養成教育部で「臨床実習評価作成委員会」を2022年から開設し活動を始めている。現在は多くの養成校の実際の評価をアンケート形式で集めているので、この結果から試案を作成する予定である。
新型コロナウィルス感染症のため、海外養成校へ情報収集するための海外渡航ができなかった。その渡航費用が執行できなかったため、次年度への使用額が生じた。次年度はニュージーランドとオーストラリアへ渡航する予定で予算計上する。
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目白大学健康科学研究(目白大学)
巻: 16 ページ: 27-33
Laryngoscope Investigative Otolaryngology.
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10.1002/lio2.1055