研究課題/領域番号 |
20K02483
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 智子 京都大学, 教育学研究科, 教授 (00379041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | キリスト教 / 中学校 / 宣教師 / 医療 / カナダ・メソジスト |
研究実績の概要 |
カナダ・メソジスト系の学校の参照系として、同志社(尋常)中学校の1890年代のありようの一側面を取り上げた論考を発表した。1899年の文部省訓令第12号による宗教教育の制限に関して、キリスト教系学校がどのように対応し、また生徒にはどのような影響が生じたかについて考察した。 具体的には、キリスト教の旗を降ろした学校に学び続けることよりも、これにより上級学校への進学階梯として学校の立場が失われること、ひいては自らの進路の不安定さに困惑し、学校に不満をもつ生徒が多数派を占めたと想像されることを指摘した。また試験の厳しい教員に対する生徒の不満とストライキ事件、それを原因とした学校と生徒(寮生)との間の軋轢などについても、生徒側の書簡類をもとに明らかにした。 本論考にかかわって、書簡資料や新聞史料、学校所蔵資料などの収集を進めた。 一方、国立研究機関の展示替えにともない、近代宗教の一端としての明治期キリスト教の活動を取り上げたコーナーの企画に関与した。来日宣教師や日本人クリスチャンに注目しながら、東アジア全体への伝道構想下のミッションの位置づけ、病院や孤児院、禁酒運動などの社会事業、進化論との競合、聖書翻訳の問題などを盛り込んだ。これらのテーマのなかで、カナダ・メソジストの活動へも目を配った。 本件にかかわって、別ファンドからの支出となったが、韓国の延世大学あるいは崇實大学に出張し、両校におけるプロテスタント・キリスト教関連展示の見学と資料収集をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型肺炎問題によるカナダ・トロントでの調査の順延状態が続いたため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は他の海外調査の関係もありカナダでの調査が結局できなかったが、2024年度においてこれを実施し、研究をまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
カナダでの調査の延期のため。2024年度において実施する予定。
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