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2022 年度 実施状況報告書

一般就労と福祉的支援の狭間にある少年院在院者への微細運動調節 プログラムの有効性

研究課題

研究課題/領域番号 20K02630
研究機関広島大学

研究代表者

石附 智奈美  広島大学, 医系科学研究科(保), 講師 (50326435)

研究分担者 宮口 英樹  広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (00290552)
宮口 幸治  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (20706676)
藤井 浩美  山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (30199294)
飯田 忠行  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (50290549)
森田 良文  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00241224)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード把握力調整能力 / 少年院 / 不器用
研究実績の概要

新型コロナウイルス感染により少年院への入室が制限されていたため、当初の計画の多くは実施できなかった。
入室が許可された2022年12月に少年院在院の少年に対して評価を実施した。対象者は16歳~20歳(18.12±1.37)の17名。利き手は右が14名、左が3名であった。測定項目は1)把握力調整能力評価iwakka(運動性注意力)、2)M-ABC2(運動の不器用さ)、3)握力・ピンチ力、4)両手協調運動検査パデューペグボードを行った。把握力調整能力評価iwakkaは、3回実施して、 Adjustability for grasping force(以下、AGF)平均、等心性平均、求心性平均、遠心性平均を算出した。M-ABC2は、①ペグ返し、②ねじ締め作業、③なぞり書き、④ボールキャッチ、⑤ボール投げ、⑥両足バランス、⑦一本道歩き、⑧ケンケンを実施し、得点を算出した。把握力調整能力評価iwakkaを主要評価項目とし、MABC2の下位検査および握力・ピンチ力、両手協調運動検査との関連を分析した。
結果、把握力調整能力評価iwakkaにおいて、AGF平均値3.55±0.55、中央値3.29、等心性平均値1.90±0.59、中央値1.81、求心性平均値3.82±0.80、中央値3.65、遠心性平均値4.10±1.02、中央値3.88であった。M-ABC2の②ねじ締め作業と遠心性(0.46)・等心性(0.35)・求心性(0.2)の中程度の相関が認められ、④ボールキャッチ非利き手と求心性(0.33)・等心性(0.18)にも相関が認められた。その他の項目では相関は認められなかった。
今後は微細運動のプログラムとその効果について検証していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染により少年院への入室が制限されていたため、当初の計画の多くは実施できなかった。

今後の研究の推進方策

作業療法を活用した認知プログラムに微細運動のプログラムを加えて改良を行う(以下認知・運動プログラム)。認知・運動プログラムは,宮川医療少年院で実施され一定の効果が得られているコグトレ(認知機能強化トレーニング,認知作業トレーニングの課題および認知社会スキルトレーニング)とiWakkaを利用して作成する。
認知・運動プログラムの試行と効果検証では、指導期間はおおむね4か月の期間とし,指導時間は1単元90分を標準として,全15単元とする。<受講者数は、おおよそ10名。評価ポイントは,プログラム実施前,実施後,終了3か月後とする。
評価項目は、把握力調整能力評価iwakka(運動性注意力)M-ABC2(運動の不器用さ)、握力・ピンチ力、両手協調運動検査 パデューペグボードとする。
把握力調整能力評価を主要評価項目とし、MABC2および握力・ピンチ力、両手協調運動検査との関連を分析する。年齢をマッチングさせたコントロール群との比較を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染により少年院に入所できなかったため、謝金を計画通りに使えなかったことと、国際学会への参加ができなかったため、残高が生じた。
今年度は、データ収集のためのタブレットの購入、研究協力者への謝金、学会参加等で使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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