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2023 年度 実施状況報告書

一般就労と福祉的支援の狭間にある少年院在院者への微細運動調節 プログラムの有効性

研究課題

研究課題/領域番号 20K02630
研究機関広島大学

研究代表者

石附 智奈美  広島大学, 医系科学研究科(保), 講師 (50326435)

研究分担者 宮口 英樹  広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (00290552)
宮口 幸治  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (20706676)
藤井 浩美  山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (30199294)
飯田 忠行  県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (50290549)
森田 良文  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00241224)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード把握力調整能力 / 少年院 / 不器用
研究実績の概要

少年院在住の少年17名に対して、把握力調整能力測定装置を用いた微細運動調節機能のアセスメントを行い、データの分析を行った。結果は以下の取りである。
対象者:17名の男性。年齢は18.2±1.3歳。在院期間は6.4±3.2月。CAPASによるIQは85.4±12.9。アルバイトを含んだ就労経験者は16名であり、主に土木、建設作業、解体工、足場作業などの仕事歴があった。
アセスメント:MABCⅡ、iWakka、パーデューペグボード、他。
・MABCⅡの粗点とiWakkaの比較では、「ネジとナット」がAGFと遠心性の間に非常に有意な相関(p<0.01)、等心性と求心性との間に有意な相関(p<0.05)、「ボールキャッチ利き手・非利き手」と求心性との間に有意な相関(p<0.05)があった。MABCⅡの標準スコアとiWakkaでは「ネジとナット」とAGFと遠心性の間に有意な相関(p<0.05)、等心性と求心性は境界有意(p<0.1)、「手先の器用さのスコア」と遠心性との間に境界有意(p<0.1)、「キャッチ利き手」と求心性との間に境界有意(p<0.1)、「キャッチ非利き手」と求心性は有意な相関(p<0.05)、AGF・等心性で境界有意(p<0.1)であった。
・IQを基準にMABCⅡとiWakkaを比較すると、MABCⅡでは粗点・標準スコアともに相関関係は見られず、iWakkaにおいては等心性・求心性との相関が境界有意であった。IQ、在院期間で群分けして上位群・下位群のMABCⅡとiWakkaの差を比較したが、有位な差はなかった。中央値の比較では、IQの群分け比較ではペグ返し利き手(粗点)・ペグ返し非利き手(標準スコア)・ネジとナット(粗点・標準スコア)・ボールキャッチ非利き手(粗点・標準スコア)・AGF・等心性・求心性で下位群の中央値が上位群の中央値より下回っていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

限定された日程でのデータ収集は許可されたが、継続的に入所することが難しく、COGET、COGOT、把握力調節能力測定を利用した最適プログラムの策定に至っていない。

今後の研究の推進方策

「ネジとナット」を用いたプログラムが把握力調整能力と関係があることが示唆されたため、ネジとナットを用いた課題を作成し、コグトレプログラムに導入して効果検証を行う。

次年度使用額が生じた理由

世界作業療法学会に参加予定であったが、新型コロナウイルスの懸念から渡航できなかった。2024年に開催される第8回アジア太平洋作業療法学会(APOTC)にて成果の一部を発表する予定である。
また、継続的なデータ収集ができず謝金として活用できなかったが、プログラムの試案と効果検証のため、継続的にデータ収集を行い、研究協力者には謝金を支払う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Characteristics of fine motor control skills in borderline intellectual functioning (BIF) boys in a Japanese juvenile training school.2024

    • 著者名/発表者名
      CHINAMI ISHIZUKI
    • 学会等名
      8Th APOTC
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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