研究課題/領域番号 |
20K02782
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
山下 浩之 岡山理科大学, 教育学部, 准教授 (10781099)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 流水の原理 / モデル / 防災 / 自然災害 / 本川と支川 / 流速 / 測定 / 水深 |
研究成果の概要 |
本研究では,近年日本の至る所で増加している「水による自然災害」についての防災意識を高めるために,初等教育(小学校5年生)で学習する「流水の働き」に3段階のモデルを導入し,侵食・運搬・堆積といった流水の単純な原理と実際に生じた自然災害を関連づけた.まず指導の第1段階として流水作用の原理をモデルとして学び,これらの原理が地形や雨量などの他の要因によって大きく影響を受けることを明らかにした.次に第2段階として何かの要因が加わった場合のイメージを基に第1段階のモデルを改変できるようにした.最後に実際のスケールで考えた場合の有用な情報の選択や判断を行わせた.大学生を対象にした検証でも大きな効果があった.
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自由記述の分野 |
理科教育
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小学校5年生で学習する理科「流れる水の働き」で,水の流れによる侵食・運搬・堆積の基本的原理を学ぶが,これらの原理が実際の水による被害に直結していることを理解していなければならない.そのためには実際の理科授業において,教科書に掲載されている砂山モデル実験が実際の被害とどのような点で共通し,注意を払わなければならないかを,厳密に議論させる必要がある.球磨川等の一級河川の被害が注目されやすいが,被害は必ずその地域で起こりうることを想定し,支川合流部や本線分岐部,増水時の湾曲部等の水の流れを3つのモデルとともに,学校現場だけでなく地域等で提供できたことは,大きな社会的意義がある.
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