研究課題/領域番号 |
20K02794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高瀬 淳 岡山大学, 教育学域, 教授 (00274035)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ロシア連邦 / 安全教育 / 教科「生活の安全の基礎」 / 愛国心教育愛国心教育 / ルースキーの世界 |
研究成果の概要 |
ロシア連邦における教科「生活の安全の基礎」は、日本と同様、日常生活全般における安全確保のために必要な事項を実践的に理解し、自律的に安全な生活を送るための基礎を育成することが目指されている。その一方で、「生活の安全の基礎」がソ連邦時代の軍事教練を引き継いでいることから、「偉大な祖国に貢献」しようとする愛国心に基づいた社会づくりに参加することの意義や責務が強調される傾向が顕著となっている。
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自由記述の分野 |
教育学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ロシア連邦において、安全に関する教育・指導にあたり、教科「生活の安全の基礎」が設定され、系統的・継続的に指導されている状況が明らかになった。そこでは、自らの安全という実践的なテーマを通して、児童生徒が、未知の社会的経験を意識的・能動的に獲得し、そのプロセスの組織化を含めた能力を身につけることが目指さされている。ただし、現状において、行政当局(国家)の強い意向を受けた校長による単独責任制の学校経営のもと、個人が自らの安全について自律的に意思決定に参加する能力の育成よりも、国家の安全保障に貢献する行動規範の獲得に向けた教え込みを重視する方向性が顕著となっている。
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