研究課題/領域番号 |
20K02942
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
立脇 洋介 九州大学, アドミッションセンター, 准教授 (50511648)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 入学者選抜 / 多面的評価 / 公平性 |
研究実績の概要 |
本研究では、一般入試における多面的な入学者選抜が、一部の受験生(地方の高校の受験生、障害のある受験生)にとって著しく不利にならず、公平に行われ、多様な人材の獲得につながるかを検討する。 2020年度は、①入試区分と地域差に関する資料調査、②高校生を対象とした質問紙調査を実施した。 ①入試区分と地域差に関する資料調査:入試区分(総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜)によって、受験の地域差が生じているか検討した。その結果、総合型選抜や学校推薦型選抜などの多面的な選抜では、自県や近隣地域の合格者の割合が高いのに対し、一般選抜では他の地域の合格者の割合が高いことが明らかになった。 ②高校生を対象とした質問紙調査:受験の様々な評価方法への自身と高校の特性との関連を検討した。その結果、一貫校の生徒は面接、探究活動、英語民間試験など様々な評価方法に自信を持っていたのに対し、地方の高校の生徒はこれらの評価方法に自信を持っていないことが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、現在までに地方高校、発達障害学生等にインタビュー調査を終えている予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染拡大により、インタビュー調査を全て中止せざるを得なくなった。 計画を変更し、資料調査や質問紙による予備調査を先行して実施したものの、その準備に時間がかかり、計画にやや遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
前年に実施予定であったインタビュー調査について、オンライン面接や文献調査も併用しながら、実施するよう計画を変更する。インタビュー調査の実施が困難な場合は、大学のアドミッション・ポリシーに関する文献研究を前倒しで行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大により、インタビュー調査を全て中止した。そのために計上していた人件費ならび謝礼金を使用しなかった。本年度、上記の調査実施に伴う旅費・人件費及び分析のための物品購入(記録機器や分析用ソフト)を行う予定である。
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