研究課題/領域番号 |
20K02970
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
李 暁燕 九州大学, 共創学部, 准教授 (70726322)
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研究分担者 |
星野 晋 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (00259649)
副島 雄児 九州大学, 基幹教育院, 教授 (10206675)
フンク カロリン 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 教授 (70271400)
三木 洋一郎 九州大学, 基幹教育院, 教授 (80262476)
柴田 美紀 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 教授 (90310961)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 協働教育 / 多文化的 / 学際的 / 知識理論 / SciTS |
研究実績の概要 |
本研究は、共創学部及び研究分担者が所属する山口大学国際総合科学部と広島大学総合科学部国際共創学科で行われているMI協働教育の事例研究を行い、分析枠組と評価指標を抽出し、アクション・リサーチを行い、それによって多文化的・学際的協働教育の理論構築を目指している。2021年度はコロナ禍故に研究の進捗に様々な支障が生じることとなったが、理論面では、学際教育プログラムの開発プロセスを、学際性(interdiscipli-narity)の理解の共有からプログラムの評価・調整まで明らかにした。学際的PBLプロジェクトの実践における学生と指導教員に関わる諸問題を考察した。 具体的成果としてはいくつかの論文を発表した。 1)教育実践の考察に関して、3大学で行われているMI協働教育をZoomで行われた合同研究会で共有し、M I協働教育の形式、課題、評価法について議論した。2)九州大学で行われたM I協働教育の実践に対して、先行研究レビューおよびデータ分析の結果として、ジャーナルに掲載された(李, 2021) 3)広島大学副学長を務めている分担者が新型コロナ時代におけ国際交流教育の工夫について考察した論文を発表した(フンク, 2021)。4)学際研究と教育の一例として、地域医療について医学と文化人類学の学際的の視点から論じた(星野, 2021)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響で本来予定していた三大学の事例研究の一環として、三大学のMI協働教育の見学とインタビューは一部しか実行できず、それによって最適な評価指標を設定することが遅れている。2022年度において三大学で同等のアクションリサーチを行う計画をしているが、そのデザインはまだ検討しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
実施予定でありながらできなかった教育実践や学会発表、論文投稿を、コロナ禍の中で実施できる範囲内で2022年度の1年間に最大限実施していく予定である。 また、これまで考察してきた、学際教育理論を参考に、三大学で実施されるアクションリサーチをデザインして、それを実施し、日本の高等教育に活用できるMI協働教育モデルを構築していく予定である。 なお、これらの科研の成果は、1冊の本として出版予定(共著)であり、現在執筆がすすめられている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で本来予定していた三大学の教育実践の見学等はキャンセルされたので旅費及びその分のデータ分析と関連する人件費が支出できなかった。2021年度の完成しなかった分を完成させるとともに、2022年度分として事例研究及びアクションリサーチのために請求した助成金と合わせて旅費及び人件費に使う予定である。
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