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2020 年度 実施状況報告書

ビジネス分野における学修成果・職業コンピテンシーの汎用性と専門性に関する日韓比較

研究課題

研究課題/領域番号 20K02986
研究機関久留米大学

研究代表者

江藤 智佐子  久留米大学, 文学部, 教授 (30390305)

研究分担者 吉本 圭一  滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 教授 (30249924)
田中 光晴  国立教育政策研究所, 国際研究・協力部, フェロー (00583155)
椿 明美  札幌国際大学, 人文学部, 教授 (00320581)
古田 克利  立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 准教授 (20612914)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード学修成果 / 職業コンピテンシー / ビジネス分野 / 汎用性 / 専門性
研究実績の概要

2020年度は科研採択と同時にコロナウイルス感染により緊急事態宣言が発出されるなど地域を超えた移動制限がなされた。このような状況下のため、初年度の研究計画そのものを見直すことが余儀なくされた。研究1年目は、研究分担者の安全確保を優先するためにオンライン会議システム等を活用し、文献調査を中心に行うこととなった。また、韓国と日本の感染状況を注視しながら、韓国での調査可能性に関する情報収集を行った。
1年目の研究実績としては、学会発表8件、論文等が5編である。ビジネス分野の職業コンピテンシーの汎用性をエントリーレベルとマネジメントレベルに着目し、他分野との共通性についてまず検討を行った。異なる職業分野間でのチューニングには対話が必要であるが、この対話の際に共通認識を促すコーディネートや「守破離」などのメタ認知の必要性が確認された。
次に、マネジメントレベルの能力については、組織運営という観点から中間組織を対象として検討を行った。なぜなら中間組織のマネジメントは困難とされている対象となっているからである。合議制の会議体としての学校運営協議会を事例として、組織運営でのマネジメントの特徴について調査を行った。その結果、持続可能な組織運営には、組織構成員とステークホルダーとの対話が行われていた。その際、両者の調整、コーディネートがマネジメントとして行われており、常にベクトルの共有のための理念の確認も行われていた。異なる目標を持つステークホルダーとの間には葛藤があり、それを再調整するための対話と相互交流、そして幅を持たせたチューニングによる新たな目標設定の共有というプロセスが確認された。活動進展のためには、PDCAの節目での丁寧なフィードバックと対話が行われており、リーダーはサーバントリーダーとしてファシリテーション能力が求められていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年から生じたコロナ感染拡大により研究分担者との対面研究会ならびに調査対象国である韓国調査の準備ができなかったため。研究分担者が北海道、東京、大阪と同じ地域に居住していないことから、収集資料の検討などに困難が生じた。

今後の研究の推進方策

コロナ感染が拡大している韓国訪問は2021年度も困難なことが予想されるため、web調査での日韓比較調査について、新たに検討を行う予定である。調査設計を中心に研究を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナウイルス感染拡大により、移動制限があり、訪問調査、対面での研究会の実施が困難となった。また、学内の災害レベルが引き上げられたことで出張、研修等も禁止されたことで当初予定していた研究計画を実施することができなかった。研究成果としての学会大会での発表もすべてオンライン開催となったことで、出張費等が生じなかった。次年度は、調査設計の際に、オンライン会議の回数が増えることからそのインフラ充実を行う予定である。さらに、韓国サイドでのweb調査の調査協力者を日本と同じサンプル数確保のための依頼に経費を使用する予定である。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 1件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] 制度化された中間組織としての学校運営協議会の組織運営-コミュニティ・スクールの地域連携教育活動に着目して-2021

    • 著者名/発表者名
      江藤智佐子
    • 雑誌名

      久留米大学文学部紀要情報社会学科編

      巻: 第16号 ページ: 印刷中

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教育実習・保育実習における共通性と固有性-法制・カリキュラム・プロセス-2021

    • 著者名/発表者名
      伊藤一統・江藤智佐子・吉本圭一
    • 雑誌名

      久留米大学文学部紀要情報社会学科編

      巻: 第16号 ページ: 印刷中

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 人文社会系学部卒後5年調査に見る、学び・経験と職業の関連性 ―M-GTA による質的調査分析から ―2021

    • 著者名/発表者名
      椿明美・和田佳子
    • 雑誌名

      札幌国際大学紀要

      巻: 第52号 ページ: 67-82頁

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教育と職業の界をつなぐ学位・資格枠組み-職業教育とその学の未来形-2020

    • 著者名/発表者名
      吉本圭一
    • 雑誌名

      職業教育学研究

      巻: 第50巻第2号 ページ: 1-18頁

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 海外大学最新事情 韓国の専門大学改革計画 -マイスター大学の導入に向けて-2020

    • 著者名/発表者名
      田中光晴
    • 雑誌名

      IDE : 現代の高等教育

      巻: 624 ページ: 63-67頁

  • [学会発表] 混合研究法を用いた、文系学部卒業生調査分析の試み2021

    • 著者名/発表者名
      椿明美・和田佳子
    • 学会等名
      2020年度日本インターンシップ学会北海道支部研究会
  • [学会発表] 学術と職業のチューニングプロセスにおける日本的特徴-エキスパート・ジャッジメントに着目して-2020

    • 著者名/発表者名
      江藤智佐子
    • 学会等名
      日本ビジネス実務学会第39回大会
  • [学会発表] コミュニティ・スクールにおける学校運営協議会の組織活動-中間組織の継続性に着目して-2020

    • 著者名/発表者名
      江藤智佐子
    • 学会等名
      日本インターンシップ学会第21回大会
  • [学会発表] 教職協働による「大学ニューノーマル」への対応-教務関連の事例を中心に-2020

    • 著者名/発表者名
      江藤智佐子
    • 学会等名
      九州教育社会学会
  • [学会発表] 職業教育機能から見た大学教員の職務と職能形成に関する研究- 12大学調査から-2020

    • 著者名/発表者名
      吉本圭一他5名
    • 学会等名
      日本職業教育学会第1回大会
  • [学会発表] 学校と社会との間のコミュニティ形成2020

    • 著者名/発表者名
      吉本圭一
    • 学会等名
      九州教育社会学会
  • [学会発表] キャリア相談頻度と仕事の成果の関係 ―ワーク・エンゲイジメントの媒介効果に着目して―2020

    • 著者名/発表者名
      古田克利
    • 学会等名
      日本産業カウンセリング学会第25回大会
  • [学会発表] ソフトウェア開発のプロジェクト特性と職務満足の関係?課題解決型、価値創造型の視点から2020

    • 著者名/発表者名
      古田克利
    • 学会等名
      日本労務学会第50回全国大会

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公開日: 2021-12-27  

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