自閉症スペクトラム児者においてよくみられる対人関係や社会活動の苦手さの原因は、脳の働き方の違い、特に脳の興奮が特に左の前頭葉で収まりにくくなることにあるという仮説を立て、脳波を測定しながら前頭葉のトレーニング、教育的介入を繰り返すことで、自分の脳機能を自分でコントロールできるようになり、対人関係の苦手さやストレス耐性が改善されることを目的とした。 11名のASD者と11名の定型発達(TD)者で検討した結果、S-H式レジリエンス検査質問紙で測定したレジリエンス合計点カテゴリ得点、及び正答率・判断速度のASDに特異的な改善がみられ、自己認知のみならず脳機能改善にも効果があったことが示唆された。
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