これまでシニア世代のモチベーションは加齢とともに低下するものと信じられてきたが、これを真っ正面から検証した研究は稀少に留まっている。また、シニア世代のモチベーションの源泉も他の世代と異なるか十分に明らかにされていない。本研究で得られた知見は、ワークモチベーション研究においても特にシニア世代に特化した知見として、学術的な発展に資するだけでなく、主観的高齢観(実年齢よりも若いと考える価値観)を促進し、他方、心理的障壁を抑制する取り組みや施策がシニア世代のモチベーションをより高める示唆を持つことから社会的意義も優れて高いと言える。
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