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2023 年度 研究成果報告書

影響力の行使が影響力保持者の認知パターンおよび被説得に及ぼす影響

研究課題

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研究課題/領域番号 20K03314
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10010:社会心理学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

今井 芳昭  慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (20192502)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード影響力/勢力 / 影響力保持者 / 影響力-認知関係 / 文化差 / 影響力感 / BIS/BAS
研究成果の概要

本研究は、Keltner et al. (2003)を始めとする影響力-認知の関連性に関する諸理論に基づいて、影響力を行使することが、特定の認知パターン(ポジティブ感情、行動活性システム(BAS)、抽象的解釈、リスキーな意思決定など)を活性化させる現象に注目した。しかしながら、5つの質問紙実験の結果はその現象を支持しなかった。Den Hartog(2004)によれば、日本においては他者に対して主張することが諸外国に比べて相対的に低いことが指摘され、他者に影響を与えることの認識を抑制する文化的傾向が考えられる。欧米圏で見出された影響力-認知の関連性は、日本においては認められない傾向が示唆された。

自由記述の分野

社会心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で注目した影響力-認知関係は、影響力保持者(powerholder)の認知的変化に注目している。すなわち、影響力保持者の望むように他者に影響を与えることを繰り返すことによって、影響力保持者が受け手との心理的距離を置こうとしたり、リスキーな判断をしたり、抽象的な認知をしたりすることである。これらのことは欧米圏で確認されてきたが、本研究の日本におけるデータでは支持されず、影響力-認知関係における文化差を指摘する結果となった。さらなる検討は必要であるが、本研究が、日本においては、他者に影響を与えることが必ずしも影響力保持者の認知や判断の変化につながらない可能性を指摘したと言える。

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公開日: 2025-01-30  

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