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2023 年度 実施状況報告書

大学教員のジョブ・クラフティングに関するポジティブ心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K03333
研究機関大阪大学

研究代表者

浦田 悠  大阪大学, 全学教育推進機構, 准教授 (90553834)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード仕事の意味 / 人生の意味 / ジョブ・クラフティング
研究実績の概要

本研究は、大学教員における仕事の意味、人生の意味のとらえ方を量的研究、質的研究を通して明らかにし、ジョブ・クラフティングを支援するプログラムを開発することを目的とする。
本年度は、前年度に引き続き、仕事の意味および人生の意味に関する量的研究を中心に実施した。前年度に開発した仕事の意味に関する尺度(ME-Work)とともに、人生の意味の3次元(意義、目的、一貫性)を測定する尺度(Three Dimensional Meaning In Life Scale (3DM): Martela & Steger, 2022)の日本語版の作成も進め、共同研究者との連名で4件の学会発表を行った。これら2つの尺度の日本版については、一定の信頼性と妥当性を確認するとともに、各次元の特徴や年代差などについても明らかにすることができた。最近の研究では、人生の意味および仕事の意味についての概念枠組について、上記の3次元を含める見方が一般的になっており、我が国においても、この枠組みに基づく研究が求められている。これらの尺度の開発によって、仕事の意味および人生の意味の研究基盤を整備することができたと考える。
また、仕事の意味のワーク開発の理論的背景となるビジュアルナラティヴについての検討も、学会や研究会を通じて進めた。加えて、授業でも、人生の意味や仕事の意味を考えるためのワークを実践し、その教育的効果の検討を続けた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

年度途中での所属変更に伴う想定外の本務の増加により、予定通りの研究計画の遂行に支障が生じた。また、仕事の意味のみではなく、人生の意味についても、最新の理論的枠組みに基づいた尺度の翻訳の必要性が生じ、そちらの開発に注力したこともあり、本来予定していた大学教員への調査の実施が遅れた。

今後の研究の推進方策

今年度までに行った文献研究、および尺度の開発とそれを用いた予備的研究をふまえ、仕事の意味、人生の意味とジョブクラフティング等の関連を検討する調査の実施、論文化およびプログラムの開発を計画・実施する予定である。

次年度使用額が生じた理由

今年度は、当該科研費でのウェブ調査およびインタビュー調査を予定しており、主に調査費として利用する。また、成果発表のための学会参加旅費も生じる予定である。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (11件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 日本語版モジュール式仕事の意味尺度(ME-Work)の開発2024

    • 著者名/発表者名
      Urata Yu、Shimai Satoshi、Schnell Tatjana
    • 雑誌名

      The Japanese Journal of Personality

      巻: 32 ページ: 134~137

    • DOI

      10.2132/personality.32.3.6

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] コロナ禍における大阪大学の実践事例からみる緊急遠隔授業の工夫と課題2024

    • 著者名/発表者名
      浦田 悠、根岸 千悠、野瀬 由季子
    • 雑誌名

      大阪大学高等教育研究

      巻: 12 ページ: 33~41

    • DOI

      10.18910/94843

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development and validation of the Character Strengths Test 24 (CST24): a brief measure of 24 character strengths2023

    • 著者名/発表者名
      Shimai Satoshi、Urata Yu
    • 雑誌名

      BMC Psychology

      巻: 11 ページ: 1-13

    • DOI

      10.1186/s40359-023-01280-6

    • 査読あり
  • [学会発表] 関係性における死への態度と人生の意味との関連2024

    • 著者名/発表者名
      浦田 悠, 建部 智美, 古賀 佳樹, 久保田 彩, 近藤 恵, 渡邉 照美, 辻本 耐, 川島 大輔
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 死別経験に関する回答は負担なのか?:死別に関する調査への参加経験と関連要因の検討2024

    • 著者名/発表者名
      古賀 佳樹, 建部 智美, 近藤 恵, 久保田 彩, 辻本 耐, 浦田 悠, 渡邉 照美, 川島 大輔
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 高齢者の認知症に対する恐怖の実態とその関連要因2024

    • 著者名/発表者名
      建部 智美, 古賀 佳樹, 辻本 耐, 久保田 彩, 渡邉 照美, 浦田 悠, 近藤 恵, 川島 大輔
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 人生のイメージ地図:ビジュアルナラティヴの探究2024

    • 著者名/発表者名
      やまだようこ, 浦田悠, 横山草介, 土元哲平, 木戸彩恵
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 介護現場で働く看護師・介護職における強みとME-Work:幸福感を高めるポジティブ心理学的アプローチの活用に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      山本恵美子, 畠中香織, 島井哲志, 浦田悠, 田中共子
    • 学会等名
      日本健康心理学会第36回大会
  • [学会発表] 健康心理学における質的研究の可能性を考える2023

    • 著者名/発表者名
      日本健康心理学会研究推進委員会, 大竹恵子, 浦田 悠, 安田裕子, 島井哲志
    • 学会等名
      日本健康心理学会第36回大会
  • [学会発表] 人生の意味を探究する次元の検討:人生の意味三次元尺度(3DM)を説明変数とした重回帰分析から2023

    • 著者名/発表者名
      島井哲志, 浦田 悠, マルテラ F, スティーガー M. F
    • 学会等名
      日本健康心理学会第36回大会
  • [学会発表] 人生の意味三次元尺度(3DM)日本版の開発(2)―ビネットを用いた検討―2023

    • 著者名/発表者名
      島井 哲志, 浦田 悠, Frank, Martela, Steger Michael F
    • 学会等名
      日本心理学会第87回大会
  • [学会発表] 人生の意味三次元尺度(3DM)日本版の開発(1)―信頼性・妥当性の検討―2023

    • 著者名/発表者名
      浦田 悠, 島井哲志, マルテラ F, スティーガー M. F
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会第32回大会
  • [学会発表] 「ゲーム利用による死生観への影響」に関する認知と死生観―中高年を対象としたパイロット調査―2023

    • 著者名/発表者名
      古賀佳樹, 建部智美, 辻本耐, 近藤恵, 渡邉照美, 浦田悠, 久保田彩, 川島大輔
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会第32回大会
  • [学会発表] 人生の意味3次元とポジティブ・ネガティブ感情の関係:成人勤労者の年代比較2023

    • 著者名/発表者名
      島井哲志, 浦田 悠, マルテラ F, スティーガー M. F
    • 学会等名
      日本ストレスマネジメント学会第21回学術大会
  • [図書] 宗教が拓く心理学の新たな世界:なぜ宗教・スピリチュアリティが必要なのか2023

    • 著者名/発表者名
      松島公望, 大橋明, 川島大輔
    • 総ページ数
      324
    • 出版者
      福村出版
    • ISBN
      4571250649

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公開日: 2024-12-25  

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