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2022 年度 実績報告書

自閉スペクトラム症の女性が抱える内在化障害に対する支援方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K03461
研究機関山口大学

研究代表者

木谷 秀勝  山口大学, 教育学部, 教授 (50225083)

研究分担者 岩男 芙美  中村学園大学, 教育学部, 助教 (00781030)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード女性の自閉スペクトラム症 / 内在化障害 / 自己理解 / カモフラージュ / 自助グループ
研究実績の概要

令和4年度は、まだ新型コロナウィルス感染のリスクを抱えていたが、①青年期の女性ASDを対象とした半構造化面接を通しての質的分析、②青年期の女性ASDを対象とした自助グループ活動(デイキャンプ方式及び合宿方式)による支援方法の開発を中心に調査研究を進めた。①に関しては、研究分担者の岩男芙美が中心に、20~29歳までの8名の女性ASDを対象としたインタビュー調査を実施した。その結果、現在研究が進んでいる女性ASDに特有な「カモフラージュ」と「自分らしさ」の視点から、「自分らしく」いられる時空間の多様性・気づきの時期・いる時の心身の状態の3点について考察を行なった。なお、これらの成果は令和5年度に開催される学会において報告する準備を進めている。②に関しては、デイキャンプ方式では計4回のプログラム(3回はZoomを活用したオンライン形式)を、日曜日午後に約2~3時間(適宜休憩を入れる)で実施した。参加者:中学2年生から20代までの専門医からASDの診断及び診断告知を受けている女性15名が参加した。参加者が北海道、山口県、福岡市と拡大したこともあり、オンライン形式を採用した。スタッフ:統括責任者の木谷を除いて、全員女性の臨床心理士がスタッフとして進行をサポートした。会全体の進行は、岩男芙美が担当した。この自助グループ活動も5年目を迎えたこともあり、参加者の主体的な発言が増えてきただけでなく、参加者が「自分らしさ」を情報共有しながら、仲間関係を発展しようとする積極的な発言も増えてきた。また、合宿方式(1泊2日)も、感染予防対策について宿泊先と十分に連携しながら、11名の女性ASD者が参加することができた。今回の合宿では、参加者が主体となり、「小さな支援、大きな自由」からわかるように、普段からの自助グループ活動を通しての仲間関係を、さらに合宿の2日間で深めることができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 青年期自閉スペクトラム症(ASD)当事者におけるバイタルサイン計測の試みと展望2023

    • 著者名/発表者名
      田中亜矢巳・木谷秀勝・岩男芙美・松岡勝彦
    • 雑誌名

      山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要

      巻: 55 ページ: 43-49

  • [雑誌論文] 青年期ASD女性の自助グループ活動に関する実践報告-合宿方式での活動を通して2023

    • 著者名/発表者名
      木谷秀勝・岩男芙美・田中亜矢巳・土橋悠加・飯田潤子・豊丹生啓子・原田奈保・松岡明日香・藤井寛子・櫻井凛
    • 雑誌名

      山口大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要

      巻: 55 ページ: 51-56

  • [雑誌論文] 自閉スペクトラム症の女性における「カモフラージュ」の特性-文献考察を通して2022

    • 著者名/発表者名
      岩男芙美・田中亜矢巳・櫻井凛・木谷秀勝
    • 雑誌名

      中村学園大学発達支援センター研究紀要

      巻: 14 ページ: 6-15

    • 査読あり
  • [学会発表] 女性の発達障害と支援:生涯発達の視点から2023

    • 著者名/発表者名
      木谷秀勝
    • 学会等名
      一般社団法人日本臨床発達心理士会第19回全国大会大会準備委員会企画シンポジウム3「女性であることと発達障害:生涯発達の視点から」
  • [図書] 続・発達障害のある女の子・女性の支援2022

    • 著者名/発表者名
      川上ちひろ、木谷秀勝
    • 総ページ数
      210
    • 出版者
      金子書房
    • ISBN
      9784760832880

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公開日: 2023-12-25  

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