研究成果の概要 |
トーリック多様体と凸多面体の密接な関係を利用して, 代数幾何学と代数的組み合わせ論の諸問題について研究を行った. 断面種数と体積の関係に関する論文が雑誌に掲載され, 凸多面体論の研究者との交流が始まり, 共同研究の体制を築くことができた. さらに, 断面種数の下限に関しても新しい結果が得られた. また, トーリックの場合における素数次Weierstrass半群の巡回性の数値的判定法を, 10次以下の偶数にまで拡張した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
図形(代数多様体)を方程式の解集合として捉える代数幾何学において, トーリック多様体は凸多面体論と深いつながりを持った特殊な多様体群であり, 重要な不変量の多くを対応する多面体の形や体積, 格子点の数といった情報から読み取ることができる. 両分野の概念の間にできるだけ多くの接点を見つけることが研究の発展に欠かせない要素であるが, 本研究では代数幾何学における偏極多様体の断面種数やWeierstrass半群といった概念を凸多面体の言葉で解釈する方法を見つけた.
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