研究課題
基盤研究(C)
多変数公開鍵暗号の暗号方式の類似として格子ベース暗号の暗号方式を構成した。これは最適化理論を用いた構成法の応用である。また、多変数公開鍵暗号の署名方式 MQ-sign に対し、秘密鍵の脆弱性を発見し、それを利用した攻撃手法を提案した。それにより MQ-sign の一部は安全な使用が不可能となった。また、多変数多項式システムの線形変換による両側合成を利用した公開鍵暗号に対し、ある条件下で利用可能な攻撃手法と提案した。
暗号理論
多変数公開鍵暗号では、様々な暗号方式や署名方式が提案されている。特に、UOVと呼ばれる署名方式は安全とされているが、その秘密鍵の鍵長削減などを行うと、必ずしも安全ではなくなくことを明らかにできた。また、これまであまり関連性がなかった多変数公開鍵暗号と格子ベース暗号であったが、どちらの特徴を持つ暗号方式を提案したことで、2つの中間の状態の公開鍵暗号が存在することを明らかにできた。